【2011/06/15より転載】
(続き)
①東日本大震災復興特別貸付
②東日本大震災復興緊急保証付融資
③災害関連保証付融資
④セーフティーネット保証(5号)付融資
⑤震災対策緊急つなぎ資金(いわゆる あいちガンバロー資金)
まずは適用対象企業について整理しましょう。
①東日本大震災復興特別貸付
1)直接被害者
→地震津波等により直接被害を受けた方
→原発事故にかかる警戒区域,計画的避難区域,
緊急時避難準備区域内の方
2)間接被害者
→直接被害者との取引が20%以上の中小企業者
+
借入申込後3カ月の売上が前年同期で15%以上減少の見込み
または
借入前2カ月の売上が前年同期10%以上の減少
3)その他の方
→震災の影響により業況が悪化している方
ポイントは3)のように業況が悪化しているのであれば
2)のような複雑な条件は不要ではないかという点です。
これについては,原則的に3)よりも2),2)よりも1)を
優先的に貸し出す(=融資が通りやすい)という状況に
あるようですから,2)の要件に当てはまるようでしたら
2)を主張されるのがよいでしょう。従って,3)で申し込み
をされるかたは,悪化状況や資金の必要性等をいかに
数字で伝えるかが重要となるでしょう。
②東日本大震災復興緊急保証付融資
1)特定被災区域内の方
2)特定被災区域外の方
→特定被災区域内の事業者と取引関係があり
かつ,震災後3カ月の売上が前年比10%以上減少
→風評被害により震災後3カ月の売上が前年比15%以上減少
ポイントは10%基準と15%基準とあるので注意が必要なことと
市町村の認定が必要でその認定には理由書の作成が必要で
あるということです。
しかし,理由書については金融機関担当者の方とよく打合せを
すれば問題なく作成できるものですので心配ありません。
この②の制度と①との大きな違いは②は金融機関が味方になって
保証協会を説得しようという形になるのに対して,①は,
日本公庫への直接申し込みになるので,味方がいないという点です。
さらに②は①に比べ定性評価に厳しいという側面があります。
特に小規模企業や飲食系,一部風営系は①の方が有利でしょう。
これを考えると①を利用する場合などは,一度ご相談して
いただければと思います。
③災害関連保証付融資
直接被害を受けた方及び原発事故区域の方
④セーフティーネット保証(5号)付融資
震災前からあった制度ですが,3月にいったん当該制度の
適用対象を狭めるという予定だったものを,震災により
そのままほぼ全業種について当てはめるというものです。
従って,3月までで自らの業種はこの融資制度の対象外に
なったと思い込んでいる方がいらっしゃれば,要注意です。
ただし,震災により創設されたものではないため,その他の
もののように別枠で保証枠が広がったわけであはありません。
※最近3カ月の売上が前年比5%以上減少
⑤震災対策緊急つなぎ資金(いわゆる あいちガンバロー資金)
→東日本大震災の影響を直接的または間接的に受け,
最近1カ月の売上高または売上総利益(粗利)が
前年同月または2年前に比べ減少している方
これについてはかなり運用上は問題のある条件となっています。
1)直接的,間接的な影響
この曖昧な範囲とした規定によって,震災の影響かどうか
わからないような企業までも借入の実行を受けているという
情報が当事務所に報告されています。
2)最近1カ月の売上・粗利が去年また2年前より10%減少
最近1ヵ月の規定により,10%減少した月を見つけて,それを
根拠に申し込みを行ったり,2年前までも認めていることで
震災ではなく,以前からの経済状況を原因とするものも
含めてしまっています。また売上だけでなく,粗利で
判断することも可能なことから,会計方針の変更により
今まで管理費であったものを原価勘定に振り替えて計上する
というもはや会計ルールというか会計倫理を逸脱した現状も
報告されています。
次回に続く
以上








