【有用情報】 セーフティーネット継続と円高対応資金繰支援

【2011/09/28より転載】
東日本大震災に対応するための東日本大震災復興緊急保証に注目が集まっていましたが,従来からあるセーフティーネット保証も当然存続しています。
本来,本年(H23)3月で指定業種の縮小にともなう実質的な適用縮小が予定されていましたが,先の大震災を受けて,全業種対象を継続させていました(H23上期/9月まで)が,このたび,その延長が決まりましたのでお知らせいたします。

平成23/09/27:中小企業庁金融課

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東日本大震災及び円高への対応に係る中小企業資金繰り支援策について

○東日本大震災及び円高の影響を踏まえ、平成23年度下半期のセーフティネット保証5号(※1)の対象業種を、原則全業種(82業種)とする措置等を講じることとしましたので、お知らせします。
※1:セーフティネット保証5号とは、業況の悪化している業種として指定された業種に属する事業を行う中小企業者であって、経営の安定に支障が生じていることについて、市区町村長の認定を受けた中小企業者を対象に、信用保証協会が借入額の100%を保証(一般保証とは別枠)する制度。

○セーフティネット保証5号については、平成23年度上半期は、東日本大震災の影響を踏まえ、原則全業種(82業種)を対象に実施してまいりましたが、平成23年度下半期についても、東日本大震災や円高の影響を踏まえ、引き続き、原則全業種(82業種)を対象に実施することとしました。
また、円高の影響によって、急激に売上高等が減少している中小企業者を対象に、セーフティネット保証5号の利用要件を緩和(※2)することとしました。
なお、東日本大震災復興緊急保証についても、平成23年度下半期は引き続き実施してまいります。
※2:円高の影響によって、原則として最近1か月の売上高等が前年同月比で10%以上減少し、かつ、その後2か月を含む3か月間の月平均売上高等が前年同期比で10%以上減少することが見込まれる中小企業者を対象とする要件を追加。
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ここでセーフティーネット保証5号について,再度確認しておきます。

1.対象者:

業況の悪化している業種として指定された業種に属する事業を行う中小企業者であって,経営の安定に支障が生じていることについて,市区町村長の認定を受けた中小企業者。

2.企業認定基準:

① 最近3か月間の月平均売上高等が前年同期比5%以上減少している中小企業者。

② 製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず製品等価格に転嫁できていない中小企業者。

③ 円高の影響によて原則として最近1か月の売上高等が前年同月比で10%以上減少し,かつ,その後2か月を含む3か月間の月平均売上高等が前年同期比で10%以上減少することが見込まれる中小企業者。

基本的には,ここ3ヶ月間の売上等が前年同期間比5%ダウンであれば申請できます。
これに加え今回,円高で直近1ヶ月間の売上等が前年同月で10%ダウンした場合にも,至急の対応をするということになりました。
この場合,3ヶ月平均ではないので,経営状態が3ヶ月間悪い状態が続くのを待つ必要はないということになります。
ただしこの場合においても,ただの1ヶ月間の経営悪化ではセーフティーネットの対象とはいえないため,その後2ヶ月間も同様の数値が見込まれることが必要です。
つまるところ,どちらも3ヶ月という期間ということになりますが,実務的には見込みか実績かは大幅に異なります。
したがって,今回円高による影響を製造業種においては大きく受けている中,当該制度を利用したい企業もあるでしょう。
もちろん,この場合,原因が円高でなければならず,その理由書を添付する必要があります。

3.保証限度額、保証割合、保証料率

保証限度額: 一般保証とは別枠で、無担保保証8千万円、最大で2億8千万円。
保証割合: 借入額の100%。
保証料率: 概ね1.0%以下。

さて,すでにおなじみになりつつあるこの「別枠」ですが,繰り返しになりますが,実務上,完全に別枠で判断してくれることはありません。
今回,円高の緊急対応としてセイフティーネット保証の適用対象を広げました。
しかしながら,この不況(これをもうすでに不況と呼ぶのはよそうという意見も出てはいますが)の中において経営状況を悪化させて資金不足に陥っている企業のほとんどがセーフティーを受けているといわれています。
その中で,このような対応は,今までの不況での資金調達は不要であって,この円高の危難にあってようやく資金不足に陥る企業のみを対象としており,有用性は低いのかもしれません。
有効性を導くには少なくとも保証する枠(金額)を増額が必要でしょう。
ただその一方で,別資料にもあるように金融円滑化の名の下に相当安易に貸し出しを行った結果を受けて,債務不履行に陥る企業の増加も始まっています。
いわゆるゾンビ企業時代の終焉は非常に経済的な影響が大きく,ここにきて,その予備軍を増やすことは危険であるといわざるを得ません。

企業においても,ゾンビ状態を見てみぬふりをせずに,大きく再生への舵取りが必要です。

売上不足を景気のせいにした瞬間,何の解決策も登場しません。

カイゼンは継続的に続きます。

その策につき,相談をしていただければと思います。

以上

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