【2012/03/21より転載】
中小企業の海外展開につき,中小企業庁より「中小企業海外展開支援大綱」の改訂が公表されましたので,お知らせいたします。
なお,このうち,「資金調達」に関する部分を紹介し,コメントしておきます。
H24/03/12【中小企業庁・中小企業海外展開支援会議】
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中小企業の更なる海外展開支援ニーズの高まりを受け、第4回「中小企業海外展開支援会議」を平成24年3月9日に開催し、前年6月に策定した「海外展開支援大綱」を改訂しました。今回の会議から、日本弁護士連合会、国際協力機構(JICA)など新たな参加者が加わるなど、中小企業の海外展開支援の取組を強化しました。
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資金調達
(1)金融面の相談体制の充実
海外展開で重要な課題となる金融面における負担を軽減するため、我が国内外において金融関係の相談窓口を広く設置し、関係機関が連携しつつ、専門的相談を可能とする。
(取組例)
① 国内外の営業店・事務所103 カ所に設置した海外展開サポートデスクを通じた相談対応を年間約3,000 件実施する。(商工中金)
② 本邦金融機関職員が、国内外の事務所においてジェトロ業務に従事する。ジェトロは、23 年度は2 回の募集を行い、35 行より36 名の職員を受け入れた。24 年度も随時受け入れる。(金融機関、ジェトロ)
③ 金融機関とジェトロ、JBIC が連携して海外情報の提供・相談、現地での資金調達の手法の紹介等を行う。(金融機関、日本公庫、ジェトロ)
(2)資金調達の円滑化
中小企業が海外展開する際の資金調達を支援するため、融資条件の緩和や現地通貨での資金調達を容易にするとともに、リスクに対する保険機能の強化を行う。
(取組例)
① 中小企業の更なる円滑な海外展開推進のため、日本政策金融公庫の海外展開資金制度を拡充。小規模事業者向け海外展開資金(国民生活事業)を創設。(経済産業省、日本公庫)
② 海外の主要銀行と業務提携を行い、ジャパンデスクの設置や現地通貨での資金調達も可能にする。(日本公庫、商工中金)
③ 中小企業経営力強化支援法案(平成24年3月2日閣議決定)を通じ、承認又は認定を受けた計画に従って事業を行う中小企業者に対し、以下の措置を講じる。(経済産業省)
(a)日本政策金融公庫の債務保証業務やNEXIの保険業務等を通じ、中小企業の海外子会社の資金調達の円滑化を図る。
(b) 中小企業信用保険(海外投資関係保険)の保険限度額を増額し、親子ローン等を通じた海外展開を支援する。
④ 発展途上国でインフラやBOP ビジネス等の開発効果の高い民間事業を実施するために、国際協力機構を通じて必要な貸付や出資を実施。(外務省)
⑤ 中小企業の海外展開を支援するため、中小機構を通じて、海外展開を行う中小企業等の資本増強を支援する。(経済産業省、中小機構)
⑥ 必要な成長資本を供給する農林漁業成長産業化ファンド(仮称)の創設により、農林水産物・食品の海外市場を開拓できる事業体の設立を可能にする。また、中小企業と連携する農林漁業者の農林水産物・食品の更なる輸出促進を可能にする。(農林水産省)
<コメント>
海外展開には,自らマーケットを求めて進出する場合と,取引先との関係において(やむを得ず)進出する場合とがあります。
いずれにせよ,企業規模が小さい場合,取引金融機関の業務範囲等より,積極的に海外展開支援が出来ない場合があります。
この場合,他の公的(準公的な機関を利用し対応することになります。
ここで問題となるのが,ひとつに,機関側の問題です。
一般的に中小企業といっても,従来の海外支援は中規模企業(大規模中小企業)を対象にしてきました。
今回の会議の資料にも日本公庫の資料がありますが,これは「中小企業事業」作成のもので,小規模企業を対象とする「国民生活事業」のものではありません。
今回,ここに「国民生活事業」において,海外展開資金を創設されたことは,大きな意義があると思われます。
他方,企業側の問題もあります。
これら整備された制度をもってしても,従来より,取引金融機関のリレバンに基づき取引していた現状から,これら機関への説明能力が不足し,成立まで運ばないケースがままあるということです。
企業の財務説明能力,財務戦略能力が試されます。
ご相談は当事務所までお寄せください。
以上








