【有用情報】会計要領普及策と今後の資金調達

【2012/04/04より転載】
「中小企業の会計に関する基本要領」の普及・活用策についてが公表されましたので,企業の資金調達に関わる箇所につき,紹介し,コメントをつけます。

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「中小企業の会計に関する検討会報告書」の公表について ~「中小企業の会計に関する基本要領」の普及・活用策について~
平成24年3月27日

4.政府系金融機関における取組

(1)日本政策金融公庫による取組

①日本政策金融公庫(中小事業部)は、「中小会計要領」に従った計算書類を作成し、かつ期中における資金繰り管理等の会計活用及び財務の改善を目指す中小企業に対し、優遇金利(基準金利▲0.4%)で貸付を行う融資制度(「中小企業会計活用強化資金(仮称)」)を創設し、平成24年度より貸付を行う。

②日本政策金融公庫(国民生活事業部)は、「中小会計要領」に従った計算書類を作成する中小企業に対し、利率を▲0.2%優遇する。(「中小企業会計関連融資制度」)

③日本政策金融公庫(国民生活事業部)は、マル経融資(経営改善貸付)において、中小法人に対して「中小会計要領」に従った計算書類の提出を推奨していく。

(2)商工組合中央金庫による取組

①商工組合中央金庫は、従前より、商工会議所との提携ローンにおいて、金利を引き下げる措置を講じているところ。今般、「中小会計要領」の場合も、「中小企業の会計に関する指針」の場合と同様に、金利を引き下げる措置を新たに講じる。

②商工組合中央金庫は、営業担当者がお取引先を訪問する際に、「中小会計要領」のリーフレットやパンフレットの配布を行い、「中小会計要領」に従った計算書類の作成及び活用を案内する。

(3)信用保証協会による取組

信用保証協会は、「中小企業の会計に関する指針」に従った計算書類を作成した中小企業に対する保証料割引の経験を踏まえつつ、「中小会計要領」の創設段階における普及・促進への協力として、中小企業会計割引の見直しについて検討を行う。

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日本公庫(国民生活事業)において金利を0.2%優遇するというもの以外には,具体的にはまだあがってきてはいませんが,これについても「中小企業会計関連融資制度」において実行されるので,あらゆる局面で適用されるものはありません。

また信用保証料についても,おそらく会計指針チェックリストと同じく,一定の割引がなされる制度が設けられると思われますが,この基本要領と会計指針とでは,そのハードルの高さに違いがあり,同じ割引率では本来的にコストベネフィットだけで考えれば,問題があるようにも思えます。

(もちろん,この2つの基準(指針)がそのターゲットを微妙にずらしていることは承知のうえです)

いずれにせよ,保証協会は,「保証料割引の経験を踏まえつつ」という文言をいかにとらえ制度を作るのかは期になるところではありますが,これについてはここでは避けます。

(学術的な場で行うことにします)

今後は要領と指針と中小企業の遵守するルールが2つ存在することになります。

(これらは統合に向かうことを理想にしていると聞き及んでいますが。)

新たにできる制度(割引率)と自社の取引内容から決まる会計負担を鑑みて,どちらのルールを選択するかも戦略のひとつになりそうです。

(参考)

仮に割引率が0.1%違う場合

借入額 5,000万円  返済期間 7年の場合

保証料は・・・。

19万2,500円の違いが出ます。

これが手元に残るか残らないかです。

以上

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